ユーザーレビュー
自分の耳で判断して欲しい 
初期からずっと聞き込んできた人間からしてみたら最高の作品でした。
この作品で初めてマニックスに出会う人に対してどれほどのインパクトを
与えるものであるかはハッキリ言って分かりません。
ただ一つ言えるのはこのバンドが通過して来た人生が見事に
昇華されてシンプル且つ美しい音に集約されているアルバムであるという事です。
何を以て音楽と100%向き合った作品であるかどうかというのは
人によって様々だと思うしそれで良いんだと思います。
また作品に依って作風が極端に変化するのもその現れなのだと思います。
飽くまで自分の価値観ですが
限界まで己と向き合い、音楽と格闘した人間にしか出せない
乾いていて尚冷たい、
突き放していても対話を求める美しい旋律とアンサンブルが
この音源に詰まっていると感じました。
セオリーや歴史に忠実でいながらそれを壊し超えていく音楽が溢れているバンドです。
一人でも多くの人に聞いて欲しいです。
良作 
リッチーの詩、ジェニー・サヴィルの絵・・・
どうしても『ホーリー・バイブル』との比較をしてしまうが
個人的には全く別物と感じた。
詩はもちろん、曲もメロディーも素晴らしい。良作だと思う。
ただ、『ホーリー・バイブル』に満たされた
どうしようもない絶望感と背筋が凍るほどの緊張感、
小気味よい疾走感と身がよじれるような不快感が
奇跡的に同居するメロディーをこよなく愛する自分にとっては
今回の作品を手放しで褒めちぎることは難しい。
いまさら後ろ向きで意味のないことは重々承知だが、
悲しみを乗り越えて音楽的にも大きく成長してきた、
今の充実したマニックスに、もし、リッチーが戻ってきたら
どんなに素晴らしい音楽が生まれるのかと
思いを馳せてしまう自分がいる。
マニックスの音楽を、もう20年近く聞き続けてきた。
欠けたピースを探す彼らの物語はこれからも続くのだろう。
最後まで付き合うから、諦めないでパズルを完成させてほしい。
次回作も期待。
痛快で、せつなく、ワイルドで、美しい・・・ 
バシッと平手打ちされるようなタイトル、読むほどに混沌に陥ることがなぜか快感な歌詞、そしてまるでおもちゃ箱をひっくりかえしたように多彩な楽曲・・・。こんなに痛快なロックアルバムは久しぶり。サウンドは一見荒々しいけれど、タイトルと歌詞がインスパイヤするイメージを具現化する歌メロとGサウンドの作りはとても良く練られている。
随所にカッコよく音色もガッツリのGリフが出てくる。個人的に受けてしまったのは、タイトル曲の“RUSHに似てるなぁ・・・”(後で解説読んで納得)。日本版ボートラのラスト曲、残り3分程度に出てくるシークレットトラック、これもいい味出しています。
・・・そして、リッチーの研ぎ澄まされ“すぎてしまった”感性とインテリジェンスが、メロディーが美しいほど、グサグサ心に突き刺さってくる。
痛快で、せつなく、ワイルドで、美しい・・・、売れるかどうかなんて問題ではない、傑作です。
総合的な芸術作品 
マニックスの、ポップでキャッチーなロックサウンドが好きだ。UKロック節炸裂な、メランコリックなメロディーが好きだ…そんな自分なので、ポストパンクに最接近したと言われるこのアルバムはどうなんだろう?と思っていたが…これがなかなか良かった!
スティーヴ・アルビニの録音による生々しいギターロックサウンドが素晴らしい。身体に響くぶっといベースにドラム、温かく歪んだギター、そして美しくもエモーショナルな歌声が、最近ギターロックに飽きてきた自分を「やっぱりギターロック最高!」と思わせてくれた。曲は、ニルヴァーナやピクシーズに近いところがあるのかな?シンプルで、激しく、そしてポップ。これまでのシングル曲ほどではないけれど、マニックスのキャッチーな側面を、確かに感じ取ることができた。
それにしても感銘を受けたのは、失踪したリッチーが残した詩である。こんなに「変」な歌詞のロックあるいはポップスを、自分は他に聴いたことがない。いや、もちろんこれまでのマニックスの作品で聴いていたわけだけど、こう、全曲リッチーの歌詞だと何とも圧倒的だ。陳腐な言葉で溢れてしまっている現在の日本のポップスの歌詞の対極に位置する、象徴と社会性に満たされた言葉の数々は、もっと多くの人に聴かれるべきだろう。
とは言え、本篇ラスト「William's last words」は割とストレートなラブソング。リッチーが残された3人に向けたような、また3人がリッチーに向けたかのような愛の言葉が、感動的なラストをもたらしている。
『ホーリー・バイブル』と同じく、ジェニー・サヴィル氏が手がけたジャケットの絵も素晴らしい。哀しみと怒り、そして純粋さを湛えた少女の顔は、確かにこの作品を象徴しているようだ。
英国を代表するロックバンドが、時流から離れた場所で創り上げた、一つの高みに達した芸術作品。英語の流暢でない方は、ぜひ国内盤を買って、アートワーク、サウンド、そして対訳付き歌詞をじっくりと鑑賞することをオススメします。
歌詞からインスパイアされる新しい可能性 
ホーリーバイブル以降、
非常にメランコリックな方向性を強く打ち出した作品が続いていましたが、
今回は、リッチーの遺稿を使用しているという事で、
近作と違った方向性を打ち出してます。
フレーズや、メロディはアーティストの癖(好み)がどうしても
とっさに出てしまい〜らしい作品・・・・・それは到って当然なのですが、
出来上がってる詩の世界から、インスパイアされ、
それを音で表現するというプロセスが、作風に変化をもたらしてるみたいで、
アルバムを通して、短めの曲が多いですが、途中で転調したり
曲自体がガラっと変わる場面もあります。
それらのアレンジは、多分、詩を壊さないために採られた手法で
結果的に、今までに無い領域に踏み込んでいます。
攻撃的で、インテリジェンスで、メランコリック
非常に充実したアルバムだと思います。
失踪したリッチーの詩は、あとどれぐらい残ってるのか?とても気になります。
今後もリッチーを失った喪失感を背負いながら活動するのかと思うと
攻撃的なマニックスは今回で最後かもしれません。
リッチーの論理武装あっての攻撃性ですから。
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