ユーザーレビュー
夢をたくす女の魅力 
3巻からの流れで、ついに一軍vsプレハブ組の対戦が始まる。この一軍vsプレハブ組という対立項は、ただの優等生対劣等生というものではない。それは「高校野球を利用する輩」と「高校野球が好きなやつら」の対立だ。
あだち充独特の試合の「語り」は、不思議と何度読んでも飽きない。どこぞのマンガみたいに、「打者の寸前で消えた!」や「投げると選手生命が絶たれる!」といった超自然的な魔球が出てこないのにもかかわらずだ。それはおそらく、彼のマンガにおける試合シーンが、勝つか負けるかという次元をこえて人間関係を密接に絡ませた構造になっているからではないだろうか。それは森田まさのりの「ルーキーズ」にもいえる。
またこの4巻から表面化するのは、「夢をたくす女」としての月島青葉の存在である。
あだちのヒロインは従来、主人公の夢を応援する女だった。タッチにしろH2にしろ、彼の才能をひたむきに信じ続けてくれる彼女たちに我々読者は萌えたのだ。しかし「KATSU!」の水谷香月あたりから、またあたらしい少女像をあだちは開拓しているのではないだろうか。
それはつまり、才能に恵まれていながらも、女であるということの壁にぶつかってしまい自分自身では叶えられなかった夢の続きを叶えてくれそうな男にたくす女である。3巻で青葉は、一軍相手に中学生にもかかわらずバッティングピッチャーをやらされ、無茶な投げ込みの末に東に特大アーチを描かれてしまう。
その後に彼女自身、あきらめたとまでは言わないまでも「あいつ(東)をやっつけるのはあんたでしょ」と光にその夢をたくす。光の才能を信じた若葉の言葉を迂回しながらも、彼女自身も夢を光に同一化させていく(それが恋に変わるのかは、未だ定かではない。)。
我々読者は、自分自身が抱えた女という性に、「戸惑い」や「歯がゆさ」や「恨めしさ」と「諦め」を抱えた彼女の姿に、また萌えてしまう。
あだちはまたひとつ鉱脈を見つけたらしい。
ハードな野球漫画! 
あだち充のコミックスを買うのは初めてで、「タッチ」でさえ買わなかったのに、昨日、4巻まとめて買い、一気読みしました。
単なる青春物に、軽く野球の味付けかな?と思っていたら、野球の内容が可成りハード。
小学時からの登場人物が、高校編で、ズバリハマってる。
野球好きで得したかも!買って良かった。5巻が楽しみです。
一軍vsプレハブ組、対抗試合始まる! 
収録内容
第2部
・第21話 青葉いる?
赤石が一軍偵察、東の計算とは
・第22話 ケチ!
公園に青葉を連れ出したコウ、その理由は・・・対校試合スターティングメンバー発表!
ポイントは5点以内・・・
・第23話 何者かね?
対校試合開始!コウ高校野球初マウンド登板!
ポイントは東のセリフ
・第24話 はてさて・・・
先制はプレハブ組、赤石のセリフ「ま、・・・いっか。」が全てを語る。
・第25話 しまって行こ−
四番東との初勝負! 「ただの頭の悪いピッチャーです」
・第26話 ・・・なるほど
プレハブ監督前野の見解、二人のマネージャー別の意味で雲底の差
・第27話 ギク!
東が求めたストレート、
・第28話 ダメです
ベンチで大暴れ!大活躍?のコウ
・第29話 どっちのほうが
思ったより早いスタミナ切れ、コントロールかスピードか・・・
・第30話 冗談はよせ
東、三打席連続ホームラン、青葉の胸に若葉の言葉がよみがえる。
この巻を見ていると一軍とプレハブ組の監督、どちらが優秀なのか本当は・・・と思いますね。(一軍の他の選手でさえ気づいているコウの力に6回を過ぎても気づかないのは・・・)
公式試合ではないものの本格的に高校野球漫画として始動開始で今後が楽しみです。
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